校歌紹介
明治36(1903)年5月の創立以来、本校では三つの校歌が歌い継がれてきました。
最初の校歌は、明治36(1903)年9月30日に完成し、長岡高等女学校校歌として約25年間歌われました。作詞者は、宮内庁御歌所寄人などを務めた明治の歌人・国文学者である中村秋香です。作曲者は、新潟県上越市生まれで東京音楽学校(現東京藝大)教授を務めた明治時代の音楽教育家・小山作之助です。当時の教育理念であった「勤倹質素」「良妻賢母」の文字が歌詞に記されています。
「朝の光に咲き匂ふ」で歌い出す二番目の校歌は、昭和3(1928)年10月17日に制定され、長岡高女、長岡女子、第二長岡、長岡大手の校歌として約48年間歌われました。作詞者は、明治・昭和期の詩人で新潟県糸魚川市出身の相馬御風であり、作曲者は、昭和前期に童謡や流行歌において多くの傑作を残した中山晋平です。女子教育の使命や崇高な理念などを感じさせる素晴らしい校歌です。
そして、三番目が現在の校歌であり、昭和51(1976)年12月の制定以来、およそ半世紀にわたり歌われています。作詞者は、詩人・英文学者であり、ノーベル賞候補にも上がった新潟県小千谷市出身の西脇順三郎氏で、当時桐朋学園大学学長であった作曲家の三善晃氏が曲を付けました。古代ギリシアや国学、仏教等の思想を取り入れた哲学的で深遠な趣がある歌詞と、荘厳さと静謐さを兼ね備えた曲が調和した格調の高い校歌です。1番から3番の歌い出しに共通する「ああこの学園の人々よ歌え」の「歌え」は、大手高校の生徒であることに対する感謝や喜びを表現しており、生徒たちが心を込めて歌っています。
長岡大手高校 校歌 応援歌
新潟県立長岡大手高等学校 校歌
作詞 : 西脇 順三郎
作曲 : 三善 晃
- ああこの学園の人々よ歌え
蒼柴野の森は桜咲き
心は清く香るとき
はるか天体の曲に相和し跳る
大手に集う若人たち
この学びの故郷は尊し - ああこの学園の人々よ歌え
黄金のみのり野にあふれ
真理の極み満つるとき
すべて在るものは歴史ひらめくことか
名利を捨てて豊饒なり
この学びの故郷は尊し - ああこの学園の人々よ歌え
悠久の山うららかに
信濃の川に映るとき
遠く海潮の音にみみかたむける
沖田の人は賢明なり
この学びの故郷は尊し
(昭和五十一年十二月十七日制定)
新潟県立長岡大手高等学校 校歌
作詞 : 西脇 順三郎
作曲 : 三善 晃
- ああこの学園の人々よ歌え
蒼柴野の森は桜咲き
心は清く香るとき
はるか天体の曲に相和し跳る
大手に集う若人たち
この学びの故郷は尊し - ああこの学園の人々よ歌え
黄金のみのり野にあふれ
真理の極み満つるとき
すべて在るものは歴史ひらめくことか
名利を捨てて豊饒なり
この学びの故郷は尊し - ああこの学園の人々よ歌え
悠久の山うららかに
信濃の川に映るとき
遠く海潮の音にみみかたむける
沖田の人は賢明なり
この学びの故郷は尊し
(昭和五十一年十二月十七日制定)
長岡大手高等学校 旧校歌
作詞 : 相馬 御風
作曲 : 中山 晋平
- 朝の光に咲き匂ふ
悠久山の春の花
夏にも冬にも色かへぬ
蒼柴の森の姫松の
やさしく強き心もて
希望の方へいざ伸びん - 賤が伏屋も高楼も
包みて清き白雪の
飾らず汚れぬ誠もて
澄みわたりたる久方の
天つみ空とさはやかに
清くゆたけく生きゆかん - よき師よき友よき教へ
わがまなびやは朗らけき
光に満ちたる愛の園
いざや はらから朝夕に
共に手をとり学びつつ
正しき道に進まなん
(昭和三年十月十七日制定)
長岡高等女学校 校歌
作詞 : 中村 秋香
作曲 : 小山作之助
- 吾がこの校にもの学ぶ身は
勤倹質素の校風のもと
すべての学科をつとめつつ
深く修めん 女子の徳 - 独立自営世に立たむ日は
良妻賢母の事実を挙げて
貴き誉れを長岡の
長く残さん 世にひろく
(明治三十六年九月三十日制定)
創立記念の歌
作詞 : 中村 秋香
作曲 : 小山作之助
- 明治の三十六年五月
月立つ初の一日をもて
吾儕の為におかれたる
この長岡の学校は
新築愛たく成整ひて
いと賑はしく開かれにたり - 窓より望めば南は田圃
西には西山北には弥彦
東は遠く千町田を
隔てゝ向ふ東山
此方に見ゆるは悠久山よ
あな世に勝れし野山の景や - 風景のみかは吾が此の窓は
校風規律もまた世に優れ
悠久山の末長く
弥彦の山の高き名を
事実の上より四方に取りて
遍く世にこそ仰がるべけれ
(明治三十七年五月一日制定)
第一応援歌
作詞 : 若林喜三郎
作曲 : 川原 勝久
- 嗚呼逝く春も来る秋も
燦爛の夢よそにして
熱涙ともに鍛へてし
力示さん時ぞ今
いざ君起てよ聖戦の
鐘鳴りひびく君起てよ - 紺碧深き蒼穹に
相撃つ征箭は高鳴りぬ
古志の国原討ち薙ぎて
覇者とし立たん人や誰
いざ君起てよ聖戦の
鐘鳴りひびく君起てよ - 柏葉城下陽は落ちて
大河の流れゆるむ時
銀漢映ゆる校庭に
我は仰がん優勝旗
いざ君起てよ聖戦の
鐘鳴りひびく君起てよ
(昭和十三年制定)
第二応援歌
作詞 : 鈴木 宇良子(高全10回生)
作曲 : 斉藤 フサ子(高全11回生)
- 鋸厳とゆるぎなく
われら勝利に胸燃えて
朝・夕べに鍛へこし
日頃の力今示す
堂々たりわが選手 - 暑さ寒さもいとひなく
われら勇者の意気たかし
強く正しき力もて
輝く誉を勝ち取らん
整々たりわが選手 - 信濃の大河洋々と
われら勝者の功を
称へて映ゆる旗の色
勝ちて静かに進みゆく
粛々たりわが選手
(昭和三十二年制定)